お兄ちゃんは魔法少女(オリジナル創作SS)

妹「さあ兄さん、変身です!」

兄「…………え?俺?」

妹「当然です。他に誰がいるんですか?」

兄「妹がいるだろ。常識的に考えて」

妹「…………?」

兄「本気で訳分かんないみたいな顔しないでもらえるかな?」

妹「さあ、このステッキを握って変身の呪文を唱えてください」

兄「ちょっと待て本当にやらないと駄目なのか?」

妹「このままでは世界は終焉を迎えてしまいますよ?兄さんはそれでいいんですか?」

兄「むしろ、お前がそれでいいのか聞きたい」

妹「問題ありません」

兄「さりげなく一眼レフを構えるの、やめてもらえないかな」

妹「兄さんの勇姿はバッチリ撮影するので、ご心配なく!」

兄「いや……そうじゃなくて……」

妹「さあ!」

兄「……………………」

〜変身〜

妹「はあああん、兄さん本当に可愛いです。このピンクのフリルがついているところなんてもう……もう……」

兄「…………」

妹「少しそこで回ってもらえますか?スカートがひらっとする感じで」

妹「あ、違います。そうじゃなくて、手はこうで足はこうで、顔はこっちです」

妹「そうです、そう!あああ、兄さん本当に本当に本当に本当に可愛すぎます」

妹「顔がかたいですね。もう少し笑顔を見せてもらえますか?」

妹「ああっ、そう!そうです!兄さん素敵です。可愛いです。もう最高です。」

兄「…………」

妹「……ふう。さあ、兄さん悪いヤツを退治してきてください!」

兄「…………」

妹「あれ?どうしたのですか、兄さん。浮かない顔をして」



2011年4月頃に日記に投げた会話ログでした。終!